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ソムリエ紹介

sommelier
私の解放日誌
ヒューマン

解放クラブに入りたい

いったいどんなドラマなのだろうと見始めて思う。 登場人物は、あまり笑わない人ばかり。 ホームドラマのように家族で食卓を囲むが、会話はあまりない。田舎で自営業や畑仕事をする親と、田舎から3時間かけてソウルまで通勤する三姉弟たち。 父はほぼ喋らないし、台所仕事から自営や畑仕事と休む間もない母は険しい顔をして夫と成人した3人の子と近所に住む社員の男の世話を焼く。辛い…。 姉も兄も妹も、職場に着けばそれなりに社会性を発揮するものの、家にいる時の家族とのそれは質素でリアルな態度。飲み会も終電が早いから兄妹で待ち合わせてタクシー乗ったり。 ドキュメンタリー番組でも見ているのか? このドラマを見始めた頃は暗いトーンに怯んでしまった。 しかし末っ子ミジョン、長女ギジョン、長男チャンヒの個性的な振る舞いは見ていて本当に味わい深い。 愛される自信はないが嫌われない自信はあるミジョン。 最後に誰でもいいから愛し合いたいギジョン。 自分自身の好き嫌いが論理のチャンヒ。 そしてミジョンたちの家に住み込みで働く謎多き男、ク氏。 自分の兄弟姉妹構成によって、共感ポイントも違ってくると思う。 ミジョンが会社のサークルに入りたくないからと、窓際族3人で解放倶楽部を作る。ミジョンの大人しそうでいて漢前な感じがとても良き。 ク氏とミジョンの名場面、名セリフも多いが普通の恋愛ドラマで女性が言いそうなセリフが皆無だったのも好感。「私を崇めて」は忘れられない。 もわっとした湿度たっぷりの夏が味わえる季節感がある珍しいドラマだった。 みんな進むべき道をみつけて解放されていくドラマで、 見ている者も一皮剥けたような気持ちになれた。

主演:イ・エル、イ・ミンギ、キム・ジウォン

ストーブリーグ
ヒューマン

スポーツドラマ?いえ、お仕事胸熱ドラマだ!

最初から最後まで楽しめるドラマ。 『ストーブリーグ』とは、プロ野球のオフシーズンに行われるトレードや選手・監督の契約更新などグラウンド外での裏方たちのお話。 なので、少年漫画のようなスポーツドラマではない。 選手たちは出てくるが、韓国プロ野球の報酬の安さや契約金交渉など興味深く鑑賞。あまり野球を知らなくてもかなり楽しめるお仕事ドラマだ。 様々なスポーツ業界運営を渡り歩いたペクGM(ナムグン・ミン)の終始飄々とした策士のような態度に翻弄されるチーム長(パク・ウンビン)と球団ドリームズの皆さん。球団の各部署の問題と、対外的な問題が次から次へと出てきます。野球畑ではないGMが、バッサバッサとドリームズの膿を出し切る気持ちよさ。 赤字のドリームズを事業の負債として潰そうとする常務(オ・ジョンセ)の屈折したネトネト感もたまりません。紫のスーツを着て、叔父や従弟に虐げられてる時とペクGMとやり合う時の表情落差が素晴らしい。 このドラマを何度も見て大好きキャラはたくさんいるが、1番好きなキャラは、チーム長のオンマ。問題山積みで帰宅すると、オンマはソファでだいたいTVを見て娘にさほど関心なさげに会話をする。オンマの何気ない一言からヒントを得るというパターン。ほっこり。 万年ビリの問題児だらけだったドリームズのメンバーが一致団結していく展開は、何度見ても胸熱。

主演:ナムグン・ミン、パク・ウンビン

哲仁王后(チョルインワンフ)〜俺がクイーン!?〜 
コメディ 史劇

中身オッサンな王妃の痛快史劇コメディ

どの年代の方が見ても楽しめて、史劇に対してハードルがある方にもおすすめのこちらのドラマ。 前半は現代の女好きシェフがタイムスリップして王妃の身体に魂がイン! 「中身オッサン王妃」というギャップで笑いを生みつつ、主演(シン・ヘソン)の演技力に強く引き込まれる。 戸惑いながらも順応し、料理や現代的な発想で生き抜く主人公の姿は痛快。 後半は夫チョルチョンとの関係や仲間との絆が深まり、同志愛・夫婦愛へと展開。 男性的な合理性と王宮での気高さが融合した「ハイブリッド人格」が魅力。 コメディだけでなく、主演2人のシリアスな演技も素晴らしい。 どちらの性も得たボンファン(チェ・ジニョク)よ、今後どんな気持ちで生きるのか?な現代のスピンオフも見たくなるドラマだ。

主演:キム・ジョンヒョン、シン・ヘソン

ミセン-未生- 
ヒューマン

じんわり響くオフィスドラマ

元棋士の主人公グレ(イム・シワン)が契約社員として奮闘し、同期や上司との関係を通じて成長と人間関係の大切さを描いた、じんわり響くオフィスドラマ。 物語は、蔑まれながらも努力で評価を得ていくグレと、それに影響され変化していく同期たち(ベッキ、ヨンイ、ソンニュル)の成長が軸。 上司オ次長(イ・ソンミン)の奮闘や、組織の理不尽さ(正社員化が叶わないなど)も描かれ、現実的な会社の姿に共感。また、同期との支え合いや職場の人間関係の重要性が強く印象に残った。 囲碁の天才が商社で囲碁経験を活かして活躍…そんな生優しいドラマじゃない。英語喋れないし、コピー用紙補充するので精一杯だし、学歴社会勝ち組勢に見下され、パソコンのフォルダを得意げに整理したら上司に怒られる。同期のヨンイ(カン・ソラ)も、優秀な『女』というだけでハラスメントを受ける。 韓ドラ界では名場面と化した「冷凍庫でイカを選別するインターンたち」のシーン。Z世代はここでこのドラマ挫折するとかしないとか…^^; 更にその後グレのオンマが買ったスーツが臭くなるところまでセットで泣ける。 商社という大企業で、今ならアウトじゃない?なちょっと時代錯誤シーン(日本の昭和な感じ)も。隣の部署からグレの奮闘を覗き見しているようなカメラアングルがまた、没入する要因になっている。 個人的にも学歴社会や企業の採用の理不尽さが泣けるシーンがたくさん。 個性的な商社マン、いい人から殴りたくなる非道な奴まで登場。チャン・ベッキと鉄鋼課のカン代理の関係性も見どころだ。

主演:イ・ソンミン、イム・シワン

オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-
ヒューマン 史劇

食べ残すところのない豪華幕の内弁当ドラマ

ある事件から奴婢から両班として偽りの人生を生きることになったクドク(イム・ジヨン)。 身分とは?愛とは? 最愛の人のために、偽りの人生を生きるソイン(チュ・ヨンウ)と、偽りの人生をもらって民のために生きるクドクの感動のお話。 この時代の弁護士・外地部の仕事をする主人公。リーガル史劇としても面白く見られた。 実は奴婢で、旦那もそっくりな別の男という壮大な嘘を守るため、仲間たちが一丸となって守り抜く。主人公が積んできた徳が種のように身分を超えて広がって、花となり実となり還ってくる展開に涙、涙。目を覆いたくなるような悲しい出来事もあるが、美しい映像、ドラマティックでエモーショナルな展開に毎週楽しみで仕方ないドラマだった。 最終回は韓ドラというより伝記小説を読んでる読者の気持ちになれる。

主演:イム・ジヨン、チュ・ヨンウ

この恋は初めてだから
コメディ ラブ

臆病な2人の成長物語

契約結婚ものが多い韓ドラ。 理系の男とほぼ無職の女が手違いで同居することになって、契約結婚するものの好きになっていきそのことで苦しいことが増えていく…。 日ドラの「逃げ恥」と似ているが、よりロマンス部分が多かった印象。 実際の結婚による弊害(それぞれの実家の行事手伝いなどうんざりするような昔からある問題、仕事しないで子供を産めなど)を目の当たりにしたり、非婚を貫きたいけどあまりにも親がうるさいから契約結婚をしたもののしたらしたでもっと大変な目に合ったり。 このドラマは主演2人の話だけではなく、友達カップルたちの話も良かった。7年も付き合っているのにまだ熱々で、結婚が夢の彼女と結婚には超鈍感で貧乏な起業家の彼氏の話。 ワンナイトしかしない女とその子に恋をした年上の男が彼女に翻弄されつつもカップルとして成長していく話。 過去の失敗で恋愛に臆病になって幸せになることにも臆病な男をイ・ミンギが見事に演じきっていた。

主演:イ・ミンギ、チョン・ソミン