抗う民衆を立場の違う2人から見たドラマ
魂が入れ替わるというファンタジー要素があるが、入れ替わりはずっとではなく、何度か入れ替わる。 ホン・ウンジョ(ナム・ジヒョン) トウォル大君 イ・ヨル(ムン・サンミン) 史劇らしい美しいロマンス。 民衆が苦しめられる政治が描かれて、都承旨(チェ・ウォニョン)を中心に悪の権化がなかなかしぶとい。 王(ハ・ソクジン)、麻薬で正気を失う狂気の王。 一応2番手で都承旨の次男のジェイ(ホン・ミンギ)がずっと酷い男で…。拗らせすぎてて全く魅力を感じられず。途中で散々酷いことした都承旨を救出するのには見ていて発狂しそうに。 最近短い話数のドラマが多い中の16話、そして史劇。 ちょっと長いと感じる。 ムン・サンミンは眼差し職人後継者か?! とてもこの役が合っていたし、ウンジョと入れ替わり、女性ぽい演技も上手い。 ナム・ジヒョンは 史劇が、民が似合う… 芯の強さが素晴らしい。 ロマンスより静かに熱く抗うウンジョの生き様に痺れる。 儒生たちはもちろん、民衆が団結してギルドン狩りに対抗していく過程は胸熱。 圧政に苦しむ民を救うという立場の違う男女の生き様、入れ替わることで見えてくる違う視点、がじんわりと胸に響くドラマだ。
主演:ナム・ジヒョン、ハン・ソウン、ホン・ミンギ、ムン・サンミン
他に無い新感覚なニクいドラマ
新しかった。 ワクワクしましたね。 変に被せてこないOST。(チョン・ジェヒョン音楽監督) 利己的に使っていた超能力を、超ミニマムな、利他的に使うようになる超能力一家と、 超能力は無いけれどその詐欺能力を利他的に使うようになる詐欺一家。 苦手なファンタジー要素。 ですが、 どうにもならんのかね?え?と思うところでの 「終わりと思えてこれは始まり」のラスト。 能力をこう使うのか。 スッ、と終わるのもたまらない。 家族愛、にとどまらず、登場人物あちこちでヒーリング関係を築きあげるドラマ。 こういう感覚のドラマ、あまり他になくて新鮮だった。 父親役のチャン・ギヨンもかなり良かった。
主演:チャン・ギヨン、チョン・ウヒ
涙も笑いも顔から火が出る恥ずかしさも、30過ぎても全然あります
話題映画『エクストリームジョブ』のイ・ビョンホン監督のドラマと言われたら見ない訳にはいかない。 3人の女性の人生をがっつりと?垣間見る(笑) トーンは軽やかでいて胸にズーンと来る、不思議なテンポのドラマだった。 学生時代からの親友ジンジュ、ウンジョン、ハンジュは同居もしている家族のような関係。 この3人にウンジョンの弟と、ハンジュの息子も同居。 脚本家のジンジュの相手、ソン・ボムス(アン・ジェホン)がまず面白い。癖強い。ジンジュの7年もつきあった元カレファンドン(イ・ユジン)も良き。 ウンジョンは、素敵な恋人を亡くし、ドキュメンタリー監督としてカッコよく生きているように見えるけど・・・。 亡くなった恋人の幻視があり家族は心配しつつも見守っている。この幻視で出てくる元恋人とのやり取りがあまりに自然で。 中盤キレる監督ソン・ソックと出会う。 ハンジュは学生時代言い寄られたエキセントリックな男とデキ婚するも、すぐに捨てられ激動の人生。 シングルマザーとして制作会社で働く。 会社の後輩ジェフン(コンミョン)と、日々スポンサーと撮影現場スタッフの間に挟まれ悪戦苦闘。 この二人が本当にかわいくて、純粋なんですよねえ。 ジェフンの彼女が酷い子で、傷つけられているのに切れない関係。その事も含めて暖かく包み込んであげる先輩ハンジュ。 (この監督の作品のコンミョンが素晴らしすぎて、以来コンミョンが好きになる) タイトルからして恋愛ドラマって印象だが、お仕事ドラマでもある。 特に制作の仕事がPPL入れ込む苦労・・・。チキンを食べたくないアイドル、フェイスパックしたくないおじさん俳優、さあどうやって説得するか? 局の監督の、キャスティングから音楽美術撮影監督手配など、プロデューサーの仕事では?と思うところもあるけど、苦労苦労の連続。 脚本家と監督の会話にはポンポンと名作ドラマのあのセリフが出てくる。 『応答せよ97』のソ・イングクの名場面をアン・ジェホンがやるっていう・・・。 そしてそのまま突っ込まれるアン・ジェホン。 ドラマオタクの脚本家と監督の二人が本当に昔のドラマが好きて、アレコレ言う会話が面白い。 小気味の良いテンポで、コメディと思いきやずっしりとした内容。 辛い人生を家族のような友人と痛み分け合う、心に染みるドラマだ。
主演:アン・ジェホン、コンミョン、チョン・ウヒ、チョン・ヨビン、ハン・ジウン
単なる復讐ドラマでは終わらない完成度高すぎるドラマ
中学の頃、壮絶ないじめに遭っていたファン・ギョンミン(キム・ドンウク)は心に深い傷を負っていた。 結婚をして少しずつ傷が癒えたものの、あるきっかけでいじめの体験を思い出してしまう。 完璧な計画を立てて加害者に復讐していく。 復讐➕ミステリー 「ザ・グローリー」のような被害者目線でジャンジャン復讐していくドラマかと思いきや、構成が違う。 ギョンミンは中学時代の壮絶いじめ体験から、復讐計画を。 訳ありの事情ある人たちを雇っていて、会社の人たちが復讐計画を手伝うのが本当完璧。警察の裏の裏をかいて加害者を完膚なきまで叩き潰す。 親友だったジョンソク宛に血文字でメッセージを現場に残す意味は?!このミステリー要素に引き込まれる。 中学の頃ギョンミンと仲良しだったジョンソク。ギョンミンのいじめを知り、助けて自分もいじめられる。 現在は正義感強い刑事になっているが、ギョンミンが最初のターゲットを殺害した現場に自分へのメッセージを残していて、過去をどんどん思い出していく。 過去いじめられた相手(オ・ミンソク)に刑事として会いに行くシーン。 脂汗、目つき、限界点になってて。PTSD甦る感じ。この演技が凄い。 クラスの中で1人、大人になれなかった少年「チョル」が、少年のままで彼らの幻影として登場。 小柄なのに喧嘩が強い、ジョンソクたちを助けるヒーロー的存在。 チョルは 「イジメる奴に従っている奴らは犬 抵抗せずただイジメられている奴は“豚” あいつらに勝つには手を血で染めるしかない」 と言う。 力では犬にも勝てるチョルだったけれども… 圧倒的貧富の差で、学校という社会で階級ができて先生も大人も力になってくれない。それどころか卑劣に扇動することも。 チョルがずっと尖ったナイフのようなカリスマを見せた後、生きる本当の意味を見出した時の「普通の少年」の表情がとてもかわいい。そこに気がつくギョンミンも、とても優しい子だったのと。 それだけに、なんでどうしてこうなったのか? いじめの被害者の中での悲しい出来事に胸が締め付けられるドラマだ。
主演:キム・ソンギュ、キム・ドンウク、チェ・ジョンアン
初恋神話と毒親に食傷気味
スビン(ファン・イニョプ)のキャラが自分の中ではどうにも好きになれないまま完走。 映画監督になりたい、と周囲にも公言し、意気込むイジェ(ヘリ)。 イジェの自主映画を手伝うようになって、生きがいみたいなものを感じる転校生のスビン(ファン・イニョプ)。 夢がある人を好きになって、その人が目的になってしまう、というドラマ。 まず自分が先に監督目指してるのに、後出しの人が成功するのがきっつい。そして理由も言わず去ったのに、好き好きオーラ全開にして帰ってくるのもきつい。 最後には成功を彼氏のお膳立てではなく自分の力で摘み取る流れではあるが、初恋神話とか毒親、映画も学生映画のようなノリが視聴意欲を下げる。 もっとシンプルなラブストーリーの方が良かったなぁと思った。 2人とも学生時代を違和感なく演じられて、美しかった!
主演:イ・ヘリ、イ・ヨルム、ファン・イニョプ、ペク・ソンチョル
ヤンセジョンのコメディ演技は見もの
幽霊が見えるレイナホテルの社長ヨリは、幽霊の不憫な事件解決のために殺害現場に行くと、検事のガンウクに犯人かと疑われる。 その後事件現場やホテルで度々出会う2人。 ヨリの手を触ると幽霊が見えるようになるガンウク。 序盤はかわいい2人のラブコメを楽しめた。 12話にしては色々と詰め込みすぎた感が否めず、韓ドラあるあるの【交通事故に遭う】が2回あったのには少々呆れる。そして復活も早い。 幽霊も途中から省略され、財閥跡目争い、別れ、サスペンス、過去の心臓移植と縁。12話では収まりきらない印象を受けた。 もう少し2人のかわいいラブコメや、幽霊が見える社長と熱血検事の捜査コンビ、が見たいなぁと思った。 パク・ウンビンとヤン・セジョン、同じ年のケミは良かった。特にヤン・セジョンの幽霊を怖がるコメディ演技はとても似合っていたし、不正を嫌う真っ直ぐな検事のキャラはとても良かった。 ガンウクのハルモニのファッションが素敵で、古典を現代的にアレンジしたカッティングの洋服が印象的。 Netflix配信中。
主演:オン・ソンウ、パク・ウンビン、ヤン・セジョン
殺人鬼の父を持つ子の苦悩と瑞々しい初恋のギャップドラマ
一瞬にして、惹かれあっていた二人が、‘殺人者の息子’、‘被害者の娘’という境遇になってしまうドラマ。 ホ・ジュノ演じる殺人鬼の表情がとても怖く、この父のサイコパスが自分に遺伝しているとずっと世間に言われ、父にも言われ続けてきたチャン・ギヨンの苦悩がうまい。 主演2人のあまりにも切なく、一途なラブストーリーをメインで見れば、恋愛ドラマあるあるの駆け引きやら一回別れてくっつく、も無く清々しい真っ直ぐな恋愛シーンを楽しめる稀有なドラマ。 2人の子役パートも度々出てきて、良い終わり方。 出会った初期からヒロインが直球すぎて、母親に「駆け引きができないのね」と言われるほど。再会しても二人とも共通の危険が待っているので、駆け引きしている場合ではなくすぐに熱々カップルへ。 なので、シリアスな事件の箸休め?として二人の「普通の恋人」として過ごすシーンが本当にかわいいドラマだ。(それにしてもホ・ジュノが怖すぎるドラマであった)
主演:チャン・ギヨン、チン・ギジュ、ホ・ジュノ、ユン・ジョンフン
強い女たちの選挙戦に見始めたら止まらないドラマ
全く飽きさせない展開で、笑いあり、悪事あり!(選挙のネガティブキャンペーン合戦)のデッドヒートを楽しめるドラマ。 コネもなく有名大出でもないドヒ(キム・ヒエ)が、ウンソングループの会長(ソ・イスク)に気に入れられ、出世。 暴力、恫喝で起訴される会長の次女。そのファッションに世間の目を向けさせたりとかなりのやり手なドヒ。 怒ったら歯止めのきかない会長次女、その婿の女性スキャンダルの尻拭いをした時に、この財閥と決別。 ここもナッツリターン事件を彷彿とさせる、韓ドラあるある財閥ファミリーの濃いキャラ描写が面白い。 婿がソウル市長選に出馬するため、対抗馬を立てるドヒ。 正義感の強い人権派弁護士のギョンスク(ムン・ソリ)を陣営に迎えてやられたらやり返す選挙戦スタート。 とにかく強い女たちが登場するので、痺れる。 ドヒの部下でドヒのポジションを狙うジヨン(オク・ジャヨン)や、ライバル候補者のミンジョン(チン・ギョン)などなど。悪人の会長(ソ・イスク)も、かっこいいのでもっと出てきてほしくなる。 立場の弱い女性たちも連帯して戦う胸熱展開も良かった。
主演:キム・ヒエ、ムン・ソリ